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タイトルと内容は大きく異なります。

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賛成する人がほとんどいない、大切な真実とは何だろうか?-「ZERO to ONE」ピーターティールを読んで

 

常識って何だろうか?

 この世の中は、「常識」という言葉が溢れている。しかし、常識という言葉の意味を知らずに、私たちは常識、非常識という二元論で人を区別して、人を判断しているように思える。

 

 常識の意味は、「一般の社会人が共通にもつ、またもつべき普通の知識・意見や判断力」とある。ただ、言葉は曖昧である。一般の社会人とは何か?もつべき普通の知識とは何だろうか?意味を見ただけでは、さっぱり分からない。でも、私はごく自然にこの「常識」という言葉を受け入れて、日常で用いている。

 

 私なりに、この「常識」の例について考えると、

・優秀な大学に進学することが、その後の人生において重要である。

・公務員は、安定した職業である。

・銀行や聞いたことのある企業は、優良企業である。

 

 この「常識」という言葉は、キャリアの選択する際に大きく出てくる気がする。多くの人は、心に安らぎ、安心を求めてしまうため、OBが多くいる企業に行ったり、自分自身が安心できる職場へ働きに行く。この選択は、間違ってない。間違ってないのだが、キャリアの選択において正解もない、ということは心に留めて置かなければならない。なぜなら、この常識や安定という言葉で決めた選択は、100%正しいということは無いからだ。

 

 先ほどの「常識」の例の反例を挙げてみる。

・優秀な大学を卒業しても、高収入な企業で働けるとは限らない。文系大学院だと、たとえ有名な大学であっても、自分の納得できるキャリアで働けない可能性がある。

・将来的には、地方の町は消失するかもしれない。その町に公務員は必要だろうか?また、社会保障費が嵩む日本では公務員の給料は将来的に減給されるかもしれない。

金融危機で破綻した企業は、金融危機以前は超優良企業だった。バブルでは山一證券リーマン・ショックでは、リーマン・ブラザーズやメリルメンチなどが企業として存続できなかった。SONYもグローバル企業であったが、今ではAppleに後塵を拝している。

 

 あくまで、可能性の話である。しかし、無いとは限らない。もし、自分の働いている職場が危機に陥った時、あなたはどんなActionを起すだろうか?

 

 今回、読んだ本はこちら⇩

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

 

 

 

 

ピーターティールという男

この常識に対して、かっこ良く社会に対して訴えかけてきたのが、今回紹介する「ZERO to ONE」の著者ピーターティール(以下、ピーター)だ。ピーターの生き方は、常識と非常識の両方を歩んだ男だ。

スタンフォード大学ロースクールを卒業後、連邦上訴審の事務官に就任。しかし、現在も陪席判事であるアントニン・スカリアとアンソニーケネディによる最高裁の面接に落ちてしまい、「死ぬほど落ち込んだ」とティールは振り返っている。

その後、金融機関勤務、投資ファンド創業を経て、1998年、パームパイロットという携帯情報端末PDA)で決算を取り扱うコンフィニティ社を起業。翌年に「ペイパル」という名称でオンライン決済サービスを開始し、2000年にはイーロン・マスクが立ち上げたXドットコムと合併した。

引用: http://time-space.kddi.com/special/it_superstar/20141001/index.html

 ピーターは、エリートとしての道を歩むが、最高裁の面接に落ちたことから身の振り方を大きく変える。ペイパルを創業し、そのペイパルのメンバーが、数々の企業をしたことから、「ペイパルマフィア」なんて言われている。

 

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Photo by 「ペイパル・マフィア」が世界を変える!? « WIRED.jp

 

 ピーターは、投機家として信じられない未来を生みだすプロジェクトに投資している。これについては、非常に長くなってしまうので、詳しくは以下の記事を読んでいただきたい。発送の転換、非常に刺激的な言葉が並べられている。

NewsPicks - 慎重な人間には想像できないティールの投資先

NewsPicks - 時代遅れの大学教育に、ティールが突きつけた挑戦状

 

テクノロジーを信じ抜くこと

  常識をテクノロジーの力で覆すこと、これから未来をつくり出すためにはテクノロジーが必要であると、ピーターは説く。テクノロジーは、より少ない資源でより多くの成果を可能にしている。本のタイトルである、ZERO to ONEはまさに、テクノロジーによる進歩である。

 

 私たち人間が、これほど豊かな生活ができることになったのは、「テクノロジー」のおかげである。車があるのが当たり前、世界中の情報をリアルタイムに近い時間で受け取れるのも当たり前、地球の反対側にいる人と会話ができるのも当たり前なのである。ピーターは、このテクノロジーはもっと推し進めることができると言う。なぜなら、蒸気機関車が走る頃、100年後には当たり前に飛行機で世界中を移動しているなんて誰も考えていなかったんだから。21世紀の社会をどう生みだすかは、私たちに懸かっていると言っても過言ではない。

  

スタートアップへ

 ピーターは、今流行りのリーンスタートアップに厳しい言葉でいう。

1.少しずつ段階的に前進すること→小さな違いを追いかけるより大胆に追いかけた方がいい

2.無駄なく柔軟であること→出来の悪い計画でも無いよりはいい

3.ライバルのものを改良すること→競争の激しい市場では収益が消失する

4.販売ではなくプロダクトに専念すること→販売はプロダクトと同じくらい大切だ

 

 これからビジネスを行うならば、市場を創造し、独占しなければならない。また、完全な競争市場の下では長期的に利益を生みだす企業は存在しない。永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のないコモディティビジネスを行ってはならない。

 

独占的企業の条件

 大きく成功した独占的企業にも、共通点はある。

1.プロプライエタリ・テクノロジー

 独占性を保つためには、二番手の10倍以上の優れた技術を持っていなければならない。Googleは、検索機能のアルゴリズムが優れているから、他者を圧倒するシェアを維持している。

2.ネットワーク効果

 小さな市場を大きくするためには、この力が必要だ。Facebookも、最初はハーバードの学生だけで始まった。しかし、今では何十億人がユーザーとなっている。価値があるものは、バイラル的に広がっていくのだ。

3.規模の経済

 規模の可能性の余地があることで、固定費を逓減することができる。店舗型やサービス業で起業しても顧客は多くて1000人ほどだろう。ならば、もっと拡散性の強いものをビジネスにすべきだ。

4.ブランディング

 徹底したプロダクトを世に送り出すことで、その企業の価値は高まる。Appleはマッキントッシュ以降、常に社会に革命的な製品を送り出してきた。洗練されたブランドは、消費者の心を満たし、熱狂的なファンが現れる。

 

隠れた真実を探しに行こう

 目の前にあるのに誰も気が付かない世の中の真実を見つけ、それを土台にした企業こそが偉大な企業になれる。AirB&Bは、宿泊という市場において劇的な変化をもたらした。土地持ち、部屋が余っている人と、ホテル代が高くて宿泊に困っている人をマッチングさせたのだ。

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 こうした隠れた真実を見つけ出すことが、未来を生みだす原動力となる。これを探すのは、容易ではない。でも、私たちにはできる。誰も見ていなかったものを見ようとすること、競争とは対極の位置にあるもの、そこからまた新しい隠れた真実が見えてくるかもしれない。

 

 テスラ・モーターズは、クリーンテクノロジーは単なる社会現象であるとし、クリーンテクノロジーなものを使うことは「クール」なことだとした。これも、当時太陽光パネル産業が競争していた時に、見つけた隠れた真実だったのだ。

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私の思う隠れた真実

 こんな風に書いたが、簡単に見つかるわけが無いと思う。だから、これからの未来への期待をここに書いておきたい。

・世界中の子ども全てが教育を受けることができる。

・難病を治すための万能薬が生まれる。

ドラゴンボールの仙豆が生まれる。

・政治はコンピューターが行うようになる。

・マンモスとか、死んだ人のDNAから、その動物、人を蘇らせてしまう。

 不可能だと思うだろう。しかし、それは今という時点においてだ。未来は誰にも分からない。明日何が起こるかわからないなら、50年後どうなっているかも更にわからないだろう。これからの時代を生きていく私たちは、もっと未来に対しチャレンジするべきだ。そう思える本でした。おすすめです。